「いのちを守る教育実践の当事者」としての意識を醸成
宮城教育大学は,学部2年次キャリア形成研修の一環として、「震災遺構 仙台市立荒浜小学校」及び「震災遺構 仙台市荒浜地区住宅基礎」、「せんだい3.11メモリアル交流館」における被災地視察研修を実施しました。
被災経験がある学生の参加は、本人の意思に基づき免除することとした上で、原則大学2年生全員を対象に、本年よりスタートした研修です。
この研修は、宮城教育大学の学生が、将来学校教育に携わるにあたり、教職とは、子どものいのちを守る重大な責務を負ったものであるという認識を高めることを主な狙いとして、同年8月に締結された仙台市、仙台市教育委員会と大学の三者協定に基づき企画されました。
東日本に甚大な被害をもたらした大震災から8年半が経過するなか、震災を知らない世代が就学期を迎えていることを踏まえ、学生が震災の実相に触れる機会を設け、被災地の宮城にある教育大学で学んだからこそ一層、いのちを守る教育の重要性を認識し、学校現場で伝承、防災の実践をしていく「いのちを守る教育実践の当事者」としての意識を醸成することを、本研修の大きな目的の1つとしています。
研修当日は、各施設の職員による講話も実施され、参加した学生は、普段聞くことのできない貴重な話に真剣に聞き入っていました。
学校教育と防災を考える上で、特に「学校震災遺構」を訪れることは、学校とともにある「まち・ひと」に思いを寄せ、教員として具体的な行動につなぐ大きなきっかけとなると考えます。
「震災遺構 仙台市立荒浜小学校」にて説明を受ける学生