■首都圏の学生たちと東日本大震災の教訓を共有する
311被災地視察研修/次世代への伝え継ぎを被災地の現場から
宮城教育大学は「311いのちを守る教育研修機構」の発足に伴い、首都圏の教員志望の学生らを対象にした被災地視察研修にも取り組み始めました。機構が重視する東日本大震災の伝承と教訓に基づく防災啓発の役割を積極的に担うためには、自学や地元の学生だけでなく、首都圏で学ぶ学生たちの視察受け入れが不可欠との考えに基づいています。今後も首都圏学生対象の視察研修を定例開催してまいります。
第一弾として、9月19-21日、大東文化大学法学部(東京都板橋区)の学生8人を中心に14人が参加する視察を実施しました。大東大学生は4年生主体で、宮教大からも3年生2人が参加。埼玉大学教職大学院で学ぶ現職の中学教員も加わりました。行程は別紙の通り。
気仙沼向洋高校震災遺構、南三陸町・旧戸倉小、石巻市・旧大川小など学校の被災現場を回り、学校や教員の備え、避難の判断の要点について理解を深めました。南三陸町では震災当時の副町長の講話を聴き、被災自治体の歩みを共有したほか、東松島市では高台移転地・野蒜ケ丘を視察し、担当課長から復興のポイントを学びました。
締めくくりのワークショップで、視察で得たことを総括。「教育の重要性をあらためて認識した」「集団や組織の中での判断、指示の重みを知った」「マニュアルを役立たせるためには、ふだんから意見交換できる学校、職場であることが大切」といった意見や感想が出され、震災被災地以外で教訓を伝え継ぐことの重要性を確認しあいました。