「あたりまえの日常」を奪った複合災害/原発班が福島県・富岡町で原発事故を調査

9月8日(火)、未曽有の複合災害をテーマに活動している311ゼミナール「原発事故被災と教育班(原発班)」が、被災地である福島県富岡町を中心に調査活動を行いました。

東京電力廃炉資料館では、「原発事故とその対応」と「廃炉に向けた取組」の2点について、映像や係員の方の説明を通して学習しました。「原発事故とその対応」では、原子力発電の仕組みや福島第一原子力発電所事故への対応、同発電所各号機で発生した事象の詳細について学ぶとともに、津波対策をはじめとする防災対策の課題についても知ることができました。「廃炉に向けた取組」では、燃料や燃料デブリ取り出し、汚染水・処理水の対策、廃棄物処理の現状や見通しを学びました。

また、とみおかアーカイブ・ミュージアムでは、地震や津波による被害の状況に加え、原発事故により震災翌日に避難を余儀なくされ、将来の見通しが立たないまま故郷である富岡町を離れることになった人々の思いに触れました。車窓から見える、かつて人々の暮らしがあった場所に雑草が繁茂する様子からは、復興への道のりがいまだ続いていることを実感するとともに、改めて複合災害の恐ろしさを目の当たりにする研修となりました。 このほか、原発事故対応の拠点となったJヴィレッジや、大津波に襲われた請戸小学校周辺も視察しました。

2026.8.3~5 第1回 地域と学校から学ぶ現地防災研修(宮城教育大学型現地防災研修)を実施

令和6年度まで実施してきた「被災地視察研修」の研修内容をリニューアルし、新たな現地防災研修として、8月3日から5日にかけて、「地域と学校から学ぶ現地防災研修(宮城教育大学型現地防災研修)」を実施しました。本研修には、全国から防災教育や学校防災に携わる教員、教育委員会職員など120名を超える応募者の中から30名が参加しました。

参加者は、石巻市震災遺構大川小学校、石巻南浜津波復興祈念公園、大郷町粕川地区などを訪れ、東日本大震災や令和元年東日本台風の教訓、防災・減災の重要性について学びました。また、被災経験をもつ講師による講演を通して、災害のメカニズムや災害発生時の学校の対応などへの理解を深めました。

参加者からは、「現地で実際に対応された方の生の声を直接伺うことで、実感を伴って理解することができ、大変有意義であった」といった感想が寄せられました。

 本研修の成果が、各地における防災管理や防災教育のさらなる発展につながることが期待されます。

311ゼミの活動をラジオで発信/tbcラジオ『GoGoはみみこいラジオな気分』に出演

8月10日、tbcラジオ『GoGoはみみこいラジオな気分』の防災・減災コーナーに、311ゼミナール次世代伝承班の学部4年生後藤咲佳さんと、同じく被災地実情班の学部3年生千葉雄翔さんが出演し、311ゼミナールの活動について紹介しました。

2人は、パーソナリティの佐々木淳吾アナウンサー、上中咲葵アナウンサーからの質問に対し、緊張した様子を見せながらも終始落ち着いた態度で、一つ一つ丁寧に言葉を選びながら答えていました。

311ゼミナールに入った理由について聞かれると、後藤さんは「石巻の親戚から震災の話を度々聞いており、震災に関心を持っていたこと」、千葉さんは「大学の防災に関する授業を通じて、防災を学ぶことの大切さに気付いたこと」をそれぞれ挙げていました。

また、最後に「311ゼミナールでの活動を将来にどのように生かしていきたいか」と問われると、後藤さんは「未来を生きる人々の命を守るため、今後も防災・減災に関わる活動に積極的に取り組んでいきたい」、千葉さんは「子どもたちの命を守り、安心・安全な学校づくりに貢献できる教員を目指したい」と力強く語っていました。

今回のラジオ出演を通じて、学生たちが日頃の学びや活動の成果を広く発信するとともに、防災・減災への思いを地域の皆さまに届ける貴重な機会となりました。今後も311ゼミナールでは、震災の教訓を未来へつなぎ、防災・減災に関する学びと実践を継続していきます。

311ゼミの活動を宮教大志望者へ発信/オープンキャンパスに参加

8月7日、本学のオープンキャンパスが開催されました。今年度のテーマである「宮教で描く、ミライの自分」のもと、多くのゼミやサークルによる発表、模擬授業などが行われました。

311ゼミナールでは、学部4年生の増井美羽さん、狩野温士さん、学部3年生の小野寺夏実さん、根本蒼唯さんの4名が、ゼミ活動について、本学への進学を志望する高校2年生・3年生やその保護者の皆様に丁寧に説明しました。

神奈川県から来場したAさんからは「東日本大震災について関心があるので、ぜひ調べてみたい」、宮城県のBさんからは「311ゼミに入り、災害についてもっと深く学びたい」といった感想が寄せられました。

来年度以降、今回来場してくださった高校生の皆さんとともに、311ゼミで活動できることを期待しています。

防災・減災を楽しく学ぶ/学校防災班がクロスロードを学習

6月24日、防災ゲームの作成・普及や、防災・減災ジュニアリーダーの育成などを行っている市民団体「わしん倶楽部」代表の田中勢子さんをお招きし、学校防災班がクロスロードを学習しました。

クロスロードとは、阪神・淡路大震災の際に災害対応にあたった神戸市職員へのインタビューをもとに作成された、ゲーム形式の防災教材です。災害に関する事例を自らの問題として考え、「YES」か「NO」で自分の考えを示すとともに、参加者同士が意見交換を行います。

この日の設問は、「避難所ボランティアのあなたは、食料配付後に自宅避難者から家族分の食料を求められた場合、配付するか」、「災害ボランティアのあなたは、ペットを連れた子供が避難所の同じ部屋でペットと過ごしたいと言ってきた場合、認めるか」、「最短10分で津波が来るといわれる海辺に住むあなたは、地震発生時、近所に住む一人暮らしの高齢者の様子を見に行くか」 の3問でした。

学生たちは、どの問いに対しても「YES」と「NO」の両方の考えを示し、互いの意見を否定することなく熱心に聴き合っていました。

約1時間の活動でしたが、災害が起こる前に備えることの大切さや、自分の価値観だけでは測れない視点の存在、そして何より、他者の意見を共有することの重要性を学ぶことができました。

石巻市立開北小学校「防災チャレンジデー」に参加/次世代伝承班が手作り紙芝居を上映

6月12日、石巻市立開北小学校において「防災チャレンジデー」が開催されました。宮城教育大学からは、311ゼミナールの次世代伝承班(以下、伝承班)に所属する学部4年生の後藤咲佳さん、後藤 美姫さん、関町咲穂さん、および学部3年生の渡邊穂香さんの計4人が参加しました。

「防災チャレンジデー」は、開北小学校の児童と保護者が各教室を巡りながら、親子で防災について考える企画です。今年度は、伝承班を含む12団体が各教室において、防災に関するワークショップや講話などを行いました。

伝承班の企画は、地震や津波に関する〇×クイズと、手作りの紙芝居の2部構成です。前半の〇×クイズでは、大きな揺れを感じた際の身の安全の確保方法や津波の速さなどについて出題しました。児童たちは一問一問に対し、「〇でしょう!」「いや、×じゃない!」などと、自分で考えながら答えていました。後半の紙芝居は、東松島市野蒜地区に住む班員の後藤美姫さんの実体験を基に制作されたものです。紙芝居が始まると、児童たちは静かに集中して見聞きしていました。

紙芝居を通して、児童たちは津波の恐ろしさはもちろん、「震災時に状況を把握できなかったために子どもたちが不安を感じていたこと」や「避難所であっても必ずしも安心できるとは限らないこと」などを感じ取ってくれたようでした。

今年度の学外でのゼミ活動も開始しました/青葉中学校と台原中学校の防災交流会に参加      

防災学習に重きを置いて取り組んでいる石巻市立青葉中学校と仙台市立台原中学校、両校の防災交流会が5月18日青葉中学校で行われました。午前は、震災当時の青葉中学校区のようすを学ぶ防災学習や、生徒同士によるポスターセッション、午後は生徒たちが11団体によるブースを巡りながらの防災体験学習が行われました。

311ゼミナールのブースは、昨年度南あわじチームのメンバーであった学部3年の大久保奏亮さん、高木那々実さん、千葉雄翔さん、根本蒼唯さんが担当、4人が準備した活動は、災害時に飛び交うSNSの多くの情報から正しい情報と誤った情報を見極めるゲームです。
これまでの災害時に実際に流れた情報を生徒たちに提示し、班ごとに正誤の判断を話合ってもらいました。生徒たちは互いに判断の根拠を伝え合いながら活発に話し合いに取り組んでいました。

全体で正誤の情報を確認した後、情報を見極める際のヒントとなる「だいふく」について説明しました。

・だ:誰が言ったのか(発信元、根拠となる情報源など)。

・い:いつ言ったのか(発信されたタイミング、情報が確認された時期など)。

・ふく:複数の情報を確かめたのか(情報の再現性、複数メディアでの言及など)。

生徒たちは熱心にメモを取っていました。

この取組が、生徒たちの情報リテラシーを高める一助になれば幸いです。

311ゼミナール 8期目は49人でスタート!/自然災害の脅威に目を背けることなく、教師の役割を考えながら主体的に活動します

4月15日に今年度の311ゼミナール登録希望学生を集めて顔合わせ会を行い、機構職員の紹介やゼミ活動の方針等について説明しました。4月22日には新規登録者を対象に、311ゼミの主な活動となる班活動の紹介を行いました。そして、5月13日、今年度8期目のゼミ活動が本格始動しました。

今年度は、班名を改めた学校防災班のほか、次世代伝承班、避難所運営班、原発事故被災と教育を考える班、被災地実情班、環境防災班の6班で活動します。令和8年度8期目の「311ゼミナール」には、新規11人を含む49人が登録しました。学年の内訳は、学部4年生12人、3年生17人、2年生12人、1年生8人です。

「311ゼミナール」は、機構が運営する学生主体の自主ゼミです。
自ら震災に向き合い、教師の役割を考える活動が今年度も始まります。

ウェブサイトリニューアルのお知らせ

日頃より、本学の教育・研究活動につきまして、ご理解とご支援を賜り厚く御礼申し上げます。

この度、宮城教育大学 防災教育研修機構のウェブサイトをリニューアルいたしました。
リニューアルに伴い、サイトURLが変わりましたのでお知らせいたします。

教育研究活動や研修についてなど、これまで以上に有益な情報を発信していくよう努めて参りますので、今後とも何卒よろしくお願い申し上げます。

令和8年3月31日
宮城教育大学 防災教育研修機構

311ゼミナールの活動を発信/仙台防災未来フォーラム2026に参加しました

「仙台防災未来フォーラム2026」は、東日本大震災の経験や教訓を未来につなぐため、発表やブース展示、ワークショップなどを通じて防災を学び、日頃の活動を発信できるイベントです。2016年から毎年開催されており、今年度は延べ170を超える団体が出展しました。今年度のテーマは「東日本大震災から15年 つなぐ想い、つなぐ未来」。各団体は震災後の様々な取組を多くの来場者に伝えていました。311ゼミナールでは有志8名が、ブース展示発表を行い、ゼミ活動の概要や各班の研究成果などを来場者一人一人に丁寧に説明しました。来場者の方々は学生の説明を熱心に聴き、各班の活動内容に興味関心をもって質問していました。「伝承班の紙芝居を実際に見たかった」や「避難所運営について助言いただきたい」、「私たちの組織と一緒に活動しませんか」等々の感想や依頼も頂戴しました。今後の311ゼミにとって励みになる活動になりました。

また、311ゼミ避難訓練班は小学生を対象にワークショップを行いました。内容は10月の防災教室でも行ったペットボトルランタンづくりです。小学生たちは水の入ったペットボトルの中に、さまざまな色のセロファンやスパンコール等を入れて、思い思いのランタンを楽しそうに作りました。出来上がったランタンに光を当てると、想像以上にカラフルに光るランタンに驚き、目を輝かせて見ていました。想定よりも多くの小学生に参加していただき、そして、楽しみながら活動してくれたことに感謝です。